蓄電池の置き場所はどう選ぶ?失敗しないためのポイントとは
災害時や節電対策に有効な蓄電池ですが、実は置き場所選びはとても大切です。置き場所を間違えてしまうと、思ってもみなかったトラブルに巻き込まれるかもしれません。この記事では、蓄電池の置き場所について、失敗しないためのポイントを解説します。
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蓄電池の置き場所を間違えると…
蓄電池には設置に適している置き場所とそうでない場所があります。設置場所を誤ってしまうと、蓄電池や生活に悪影響を与えるかもしれません。ここでは、適さない場所に設置すると、どのようなトラブルが起きるかについて紹介します。
蓄電池の寿命を縮めてしまう
家庭用蓄電池の多くは、リチウムイオンバッテリーです。リチウムイオンバッテリーは高温、低温、多湿に弱いという特徴があり、これらの環境下で使用すると、バッテリーの寿命を縮めてしまいます。
蓄電池には一定期間安心して使用できるように、メーカー保証期間が設定されている場合があります。しかし、メーカー指定以外の環境に設置した場合は、期間内に寿命をむかえても保証対象から外される場合があります。
運転音が気になる
通常、蓄電池は40デシベル以下の運転音が発生します。これは屋外であればさほど気になりませんが、屋内に設置した場合は生活に悪影響を与えるかもしれません。
特に気をつけたいのが寝室です。就寝時は生活音がほとんど発生しないため、蓄電池の運転音であっても睡眠の障害となるケースがあります。蓄電池はできるだけ寝室から離れた場所に設置しましょう。
事故や火災の可能性
家庭用蓄電池は外気温や天気の影響などを受けやすく、長期間厳しい環境下に設置すると事故や火災を引き起こす可能性があります。リチウムイオンバッテリーは中に燃えやすい液体が入っているため、発火リスクがあると言われています。
置き場所選びのポイント
実際にどのような点を抑えて設置場所を選ぶべきか?安全面や、蓄電池の重さ、大きさ別に解説していきます。
劣化や事故が起きやすい場所
家庭用蓄電池は、環境の影響を受けやすいため、劣化や事故が起きやすい場所は避ける必要があります。次のような条件に該当する場所は、蓄電池の設置には適していません。
・直射日光が当たる
・風通しが悪くて熱がこもりやすい
・高温、低温、多湿である
・積雪、寒冷地域
・重塩害地域
重塩害地域とは、「海岸から50m以内」「海水のしぶきが日常的にかかる」「悪天候時に海水が直接かかる」場所です。
蓄電池の大きさ
蓄電池を設置するには、蓄電池の大きさに合わせたスペースが必要です。
おおよその蓄電池の大きさですが、以下のような目安になります。
・屋内用はエアコン室外機より一回り大きいくらい
・屋外用はエアコンの室外機を縦に2台分くらい
これは目安なので、実際の大きさは製品ごとに異なります。一般的には蓄電容量が大きくなるほど、蓄電池のサイズも大きくなります。また、蓄電池の周囲にメーカー指定スペースを確保しないと、保証対象外になる場合がありますので確認を取った上で置き場所を決めてください。
また、屋内に家庭用蓄電池を設置する際は、搬入や設置作業に十分なスペースが必要です。搬入する際の廊下や設置場所での作業スペースが充分確保できるか、事前に確認しておきましょう。
蓄電池の重さ
蓄電池は見た目の印象よりも重量があるため、その重さに耐えられる設置場所を確保しなければなりません。屋外であれば基礎工事が必要になる場合もありますし、屋内では床の耐荷重との兼ね合いも重要になってきます。
蓄電池の重さは、目安としては屋内タイプで60〜170kg程度、屋外タイプで120〜250kg程度です。屋内に設置する場合は、床が蓄電池の重さに耐えられるかを事前に調べておきましょう。
置き場所選びに悩んだら業者に相談しよう!
家庭用蓄電池の置き場所選びには、様々な条件があります。これらの条件を一般の人が自分だけで調べて、適切な場所を判断することはかなり難しいと思います。置き場所選びで失敗しないためにも、蓄電池導入をお考えであれば、まずは業者に相談した方が良いでしょう。
信頼できる業者選び
販売業者を選ぶ際に大切なのは、ご自身が安心して相談できる業者を選ぶことです。業者によっては導入実績が乏しかったり、担当者が知識不足のケースもあります。
蓄電池は高い買い物であるとともに、10年以上にわたって使用する製品です。トラブルが起きた時のことまで考えれば、何よりも信頼できる業者を選ぶことが大切です。導入にあたって気になるところは積極的に質問し、誠実に対応してもらえる業者を選択しましょう。