太陽光発電とガスは併用可能?オール電化との関連も解説
太陽光発電はオール電化とセットになって販売されていることが多いからか、中にはガスとの併用ができないと思いこんでいたり、オール電化と組み合わせなければメリットを得られないと思いこんでいたりする人がいるようです。実はガスとの併用が可能であり、オール電化との組み合わせと同じくらい、メリットもたくさんあります。
今回はなぜオール電化とのセットがクローズアップされたのかの理由や、ガスやオール電化との組み合わせによるメリット、デメリットについて解説していきます。ご興味のある方は最後までぜひお付き合いください。
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太陽光発電とオール電化はセット?
- 太陽光発電を導入するとガスは使用できない
- 太陽光発電を導入するならばオール電化とセットにしないと光熱費が抑えられない
このように思われている方も多いようですが、決してそうではありません。ガスとの併用も可能ですし、オール電化とセットで導入しないとお得にならないかといえば、必ずしもそうではありません。
太陽光発電とオール電化がセットのように認識されてしまっているのは、システムを最初に発売した訪問販売会社がオール電化とセットにして販売したことに起因します。
当時販売されていた太陽光発電システムは低性能で、電気料金の削減効果もあまり見込めませんでした。そこで販売会社はオール電化を組み合わせることによる光熱費全体の削減効果をアピールポイントとして利用し、これらをセットにして販売するようになったのです。
こうして太陽光発電とオール電化はセットにしないと経済的効果が得られないようなイメージになり、その認識は未だに根強いのが現状です。
ガスとの併用によるメリット・デメリット
では、太陽光発電とガスを併用することによるメリットやデメリットについて解説していきます。
メリット
太陽光発電とガスを組み合わせることで昼間に発電した電力を積極的に「売り」へ回すことが可能になり、それによる光熱費削減が期待できます。各電力会社によって用意されている「夜得プラン」を組み合わせると、さらに効果は増すでしょう。昼間はガスとの併用で自家発電した電力は売りに回し、電気料金が安くなる夜に電気を使うようにすれば、電気料金を含めた全体の光熱費を抑えることが可能です。
デメリット
天然ガスの需要が近年高まっており、それによるガスの価格高騰が世界中で起こっています。この現象は各家庭に供給されているガスの価格にも直結し、ガス料金の高騰により経済効果が薄れてしまう可能性も否定できません。
オール電化を導入するメリット・デメリット
では、太陽光発電とオール電化を同時に導入した場合はどのようなメリット、デメリットが予測されるのでしょうか?この点について詳しく解説していきます。
メリット
ガスとの併用と同様に、太陽光発電とオール電化との組み合わせにもかなりの経済効果が期待できます。オール電化を導入した場合、昼間よりも夜の電気料金が安くなるのが一般的です。2つを導入することで電気料金が比較的高い昼間に自家発電した電気を使い、料金が安い夜だけ電力会社から電気を買うようになるため、電気料金をかなり抑えることができます。
また、電気に一本化することでガスの基本料金がかからなくなることも魅力の一つといえるでしょう。
デメリット
オール電化にした場合、最も心配なのが停電時です。自宅におけるすべてのエネルギー源が電気のみであるため、停電するとお家の全機能が停止してしまう可能性が高いです。また、初期設置費用が平均して150〜200万円と、かなり高額になってしまうのもデメリットの1つといえるでしょう。
太陽光発電は蓄電池との併用がおすすめ
ガスと併用するにしても、オール電化と組み合わせるにしても、太陽光発電を設置するならば、蓄電池も一緒に設置することをおすすめします。太陽光発電自体に蓄電できるシステムはありません。昼間に発電した電力を溜めておきたいのであれば、蓄電池システムを合わせて設置することが必須になります。発電した電気は余ると買い取ってもらえますが、買取金額は全量買取制度が制定された2012年以降、下がっていく一方なのが現状です。
余った電気を蓄電し、自宅で利用していくようにしていったほうが、これからの光熱費削減対策には効果的でしょう。
まとめ
太陽光発電はガスと組み合わせても、オール電化と組み合わせてもそれぞれにメリットがあり経済効果が期待できます。自宅で発電した電気をさらに効率よく使用したいのであれば蓄電池の設置をおすすめします。全量買取制度が制定されて以降、太陽光発電を投資目的で利用する方もいるようですが、買取金額は年々下がり、その期待値は薄れていく一方です。
自宅で発電した電気を蓄電池に溜めながら、家庭における光熱費削減アイテムとして利用していくことがもっとも価値がある使い方ではないかと思われます。
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