太陽光発電を導入した際の雪対策について解説
太陽光発電に興味があるにも関わらず、住んでいる地域に雪が多いという理由で導入を悩んでいる方も多いのではないでしょうか。確かに発電効率に影響があるのは事実ですが、積雪量が多くても効率よく利用できている地域はいくつかあります。但し、落雪対策や建物・設備への積雪対策は必要になることも事実です。果たしてどのようなことを行えばよいのでしょうか?
そこで今回は太陽光発電を導入した時の雪対策について解説していきます。雪の多い地域で導入を検討されている方は、この記事をぜひ参考にしてください。
この記事を読むための時間:3分
雪にまつわるトラブルにはどのようなものがある?
まずは導入した際にどのような雪トラブルが発生するか、ご紹介しましょう。
積雪による発電効率の低下
太陽光発電はパネルに太陽の光を当てて電気を作るため、光が雪によって遮られ、パネルにあたらなくなってしまうと、電気が作れなくなってしまいます。発電効率も下がり、本来の経済効果も得ることができません。積雪量が少なければあまり影響はないのですが、長期間に渡ってパネルに雪が積もったままの状態になると、発電効率が著しく低下してしまう可能性があります。
落雪
雪が多い住宅の屋根には大抵雪止めがついていますが、その雪止めも屋根に太陽光パネルを設置することで効力が低下します。太陽光パネルの表面は屋根と比べてとても滑りやすく、雪が積もると勢いよく滑り落ちてくる可能性が高いです。
設備や住宅の損傷
太陽光パネルの重さプラス積雪の重さにより、パネルを取り付けている架台や屋根自体が損傷する恐れがあります。パネル自体重さが15〜20kgほどあり、そこに積もった雪の重さが加わることで相当な負荷になることは間違いありません。また、パネル自体が雪の重さに耐えられず、破損してしまう可能性も充分考えられます。
太陽光発電を設置した際の落雪対策とは
屋根の積雪よりも遥かに落雪する可能性が高い太陽光パネルの積雪に対し、どのような対策をとれば危険を回避できるのかについて具体的に解説します。
雪止めが機能するように設置する
軒先に設置されている雪止めがしっかり機能するように設置場所を工夫しましょう。軒先付近にスペースをしっかり確保して太陽光パネルを設置すると、雪止め本来の機能性を低下させずに済みます。
落雪防止設備の設置
設置場所を工夫すると同時に、軒先へ金網や落雪防止ネットなどの設備を設置すると危険性がさらに軽減します。勢いよく落ちる雪もせき止めることができるため、雪が多い地域で太陽光パネルを設置しているご家庭にはおすすめです。
太陽光発電を導入した住宅を雪から守るには?
積雪の重さから太陽光パネルやお家を守るためには、積雪耐性が高い太陽光パネルの設置を検討することも1つの方法です。例えば雪が多いカナダのメーカー「カナディアンソーラー」の太陽光パネルは積雪耐性が5400Paと、他社のパネルと比べてかなり高めです。こういったパネルを設置することで、積雪の重みからパネルを設置している架台や屋根などの損傷を防止することができます。
積雪による発電効力低下を防ぐ方法はある?
積雪量が多い地域で発電効力低下を防ぐ有効な方法は正直見当たりません。だからといって積雪が多い地域が太陽光発電に向かないのかといえば、決してそうではありません。例えば長野県は降雪量が全国第10位にも関わらず、太陽光発電による発電量は全国トップクラスです。原因として、長野県は降雪量が多い一方で夏の日射量が多いこと、夏の気温の低さにより気温上昇によるパネル発電量の損失が少ないことがあげられます。
このように、冬の発電量があまり見込めなくても、夏場で盛り返せるような状況であれば、積雪による発電効率低下を防ぐ対策がなくても、太陽光発電を有効に利用することができるというわけです。
太陽光発電の雪対策を徹底しよう
冬場に発電効率低下の可能性があっても、雪対策をしっかり行えば降雪量が多い地域でも太陽光発電を有効に利用することが可能です。特に冬の降雪量が多くても夏の日射量が多い、夏が比較的涼しい、といった地域では夏場だけでも年間を通じた経済的効果がかなり期待できるので、ぜひ導入を検討してみて下さい!
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