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蓄電池はどのくらい使えるの?耐用年数と寿命を延ばす方法を解説

蓄電池バッテリーの残量表示

 

節電や災害時に役立つ蓄電池。最近では価格も安くなって導入を検討している方も多いと思います。しかし、蓄電池を導入した時、どのくらいの期間使えるものか気になる方もいるのではないでしょうか。この記事では蓄電池の耐用年数や寿命を延ばす方法について解説します。

この記事を読むための時間:3分

蓄電池はどのくらい使えるの?

家庭用蓄電池の主流となっているのは、スマホなどでも用いられるリチウムイオンバッテリーです。スマホのバッテリーであれば約2年前後で寿命となりますが、家庭用蓄電池であればどのくらい使えるのでしょうか。まずは、寿命の仕組みについて説明します。

蓄電池の寿命

リチウムイオンバッテリーは、簡単に言うとイオンが陰極と陽極の間でやりとりされる化学反応によって充電や放電を繰り返しています。その化学反応は様々な状況によって、不必要な物質が発生します。

 

充電や放電が継続的に行われると、電極のリチウム素材の構造が徐々に変化し、次第にイオンを受け取りにくくなります。それによって、使用できる電気量が一定量を下回ることを寿命と呼びます

 

寿命と呼ばれる容量はメーカーによって異なりますが、概ね規定された条件化で取り出せる電気量(定格容量)の50〜70%が目安です。

寿命を過ぎると起こるトラブル

蓄電池は寿命を迎えると当初想定していた電気容量は使えないものの、全く機能を果たさないわけではなくそのまま使い続けることもできます。しかし、最も重要な災害時に必要な電気が確保できません。これでは蓄電池を導入する大きな目的を失ってしまいます。

 

また、蓄電池そのものが使用できたとしても、そこに使用されている電子部品は劣化が進んでいます。これらの部品寿命は、おおよその蓄電池寿命に合わせて設計されています。そのため、故障などのトラブルが起きやすくなるでしょう。

耐用年数が寿命の目安

蓄電池の寿命目安となるのが耐用年数です。ここでは耐用年数の基本を解説します。

蓄電池の耐用年数とは

蓄電池を使い続けて、税制上やメーカーが想定した価値がなくなる年数を耐用年数と言います。耐用年数は蓄電池の種類や容量、使用環境、条件などによって変わります。上手に使用すれば、蓄電池の耐用年数を延ばすことが可能です。

 

耐用年数は「サイクル回数」または「使用期間」によって表されます。

蓄電池のサイクル回数

充電量が0%から100%まで充電して、その電気を0%まで放電することを1サイクルと呼びます。蓄電池の耐用年数で使用する「サイクル回数」は、この1サイクルが何回できるかの目安です。

 

耐用年数のサイクル回数は各メーカーによって設定されています。この数値はメーカーの想定数であるため、使用環境や状況によって、実際のサイクル回数は変わってきます。

蓄電池の使用期間

蓄電池そのものの寿命はサイクル回数によって決まりますが、これではどれくらいの期間使えるかが分かりづらい場合があります。そこで、使用開始から寿命までの期間を示す目安として用いられているのが「使用期間」です。

 

この「使用期間」は「メーカー保証年数」として使用される場合もあります。これは蓄電池の容量がメーカー基準を下回らないことを保証する期間です。もし、この期間内に蓄電池の容量が保証容量以下になった場合はメーカーに修理・交換の相談をすると良いでしょう。

蓄電池の寿命を延ばすには?

蓄電池の寿命は、蓄電池の劣化によって決まります。つまり、劣化しにくい環境や使い方を心がければより長い期間蓄電池を使用することもできるでしょう。ここでは、寿命を縮めない扱い方を解説します。

寿命を縮めない設置方法

蓄電池はスマホのバッテリーと同じで、高温、低温、多湿などが苦手です。蓄電池を設置する際は、以下のようなポイントに気をつけましょう。

 

・直射日光が当たらない、できれば北側
・雨が当たらない、雪が積もらない
・風通しが良い
・寒冷地域、塩害地域は避ける

寿命を延ばす使い方

リチウムイオンバッテリーを使用している蓄電池は、過充電や過放電により劣化が進みます。過充電とは充電量100%で更に充電することです。また、過放電とは充電量0%の状態で長時間放置することです。

 

リチウムイオンバッテリーは、充電量50%ぐらいで充放電を繰り返す方が長持ちするので、普段は50%程度を維持するように使った方が良いでしょう。台風など災害がある程度予測できる場合は、充電量を高めて下さい。

安心して蓄電池を使うポイント

蓄電池を長く安心して使うためには、家庭の使用状況に合わせた機種の選定が必要です。容量が小さすぎると過放電が起きやすくなりますし、大きすぎると導入コストが高くなってしまいます。

 

また、設置場所については、寿命を延ばす適切な環境を確保しなければなりません。設置場所があったとしても、そこが生活動線の妨げにならないかも確認してください。

 

蓄電池は一度設置したら簡単に移動できません。ご家族にとって最適な使用環境をつくるよう、しっかりとした知識を身につけておきましょう。

信頼できる業者に相談しよう!

蓄電池のメンテナンスや導入は、販売・工事業者との適切なコミュニケーションが欠かせません。しかし、販売・工事業者によっては、設置実績が乏しい、蓄電池のノウハウが不足しているという場合もあります。

 

導入の相談をされる際は、販売・工事実績が豊富で、相談に対して誠実に対応する業者選びが重要です。蓄電池は導入からメンテナンスを含めれば、業者と10年以上の付き合いになります。要望や疑問点を伝え、信頼できる業者に相談しましょう。

 

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