蓄電池は停電対策に有効か?知っておくべきポイントを解説
近年、気候変動による豪雨や大型地震が予測されるなど、自然災害の問題がクローズアップされています。災害とともに心配なのが、二次的に発生する停電。この停電に備えるため、家庭用蓄電池を検討されている方も多いのではないでしょうか。この記事では、家庭用蓄電池が停電対策に有効か解説していきます。
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日本の停電を理解しよう
災害による停電はメディアなどで大きく取り上げられていますが、実際にはどの程度発生しているのでしょうか。まずは日本で起きる停電について解説します。
日本で停電が起きるケース
日本において電力施設の問題で1軒あたりに発生する停電は、年間0.14回です。これは約7年に1回起きる計算になり、欧米諸国の約1/2〜1/4倍の頻度です。
日本は世界的に見て電力供給が安定している国の一つで、実際日常生活において急に停電が起こるケースは意外と少ないです。
災害時停電の特徴
日本は海外諸国と比べて、地震や台風、水害などの自然災害がとても多い国です。特に最近では気温上昇による台風や豪雨の大型化や大型地震によって電力施設や送電線の破損により、長時間に及ぶ停電が増えています。
大型台風による停電では、99%の家庭が停電解消に至るまで3日以上を要しています。特に2019年9月の台風15号では、最大で12日間もの停電を引き起こしました。
災害等で急に長時間の停電に遭遇してしまうと、どのように対処すればよいか戸惑うケースが多々あります。非常時に家族の生活を守ることを考えれば、蓄電池は停電対策として有効な選択肢となるでしょう。
停電時に蓄電池はどこまで使える?
もし、停電が発生した場合、蓄電池を導入していたらどれだけの時間電気を使用できるでしょうか。災害が発生した場合を想定して、蓄電池の使える時間を考えてみましょう。
停電時に必要な電力
まずは、停電時に必要な電力を把握しましょう。冷蔵庫、携帯電話の充電、Wi-Fiルーター、照明、テレビ、季節によってはエアコンの使用も考えなければなりません。あくまでおおよその目安ですが、エアコンのない場合で一般家庭1日あたり1.1kWh、エアコンを使う場合で1日あたり7.1kWh程度の電力が必要となります。
停電が短期間であれば、蓄電池の電気で通常時と変わらない生活を過ごすことも考えられます。ですが、災害時に発生する停電は、復旧までの目途が立たないケースが多くあります。長期間の停電に備えるには、使用する電気製品を最低限に抑える工夫も必要でしょう。
蓄電池が使える時間
停電時に蓄電池の電気が使える時間は、電力量によって算出できます。7.0kWh程度の容量であれば、エアコンを使う場合で1日程度、エアコンを使用しなければ6日程度使用できる計算になります。
ただし、実際に使用できる時間は蓄電池の容量、充電量、使用電力によって変わりますので、あくまで参考として考えてください。
蓄電池を使う時の注意点
停電時、蓄電池を使用するにはいくつかの注意すべき点があります。これらを把握していないと、大切な時に蓄電池が使用できなかったり、すぐに電気が無くなってしまいます。いざという時に困らないように、必要な対応を事前に覚えておきましょう。
自立運転モードへの切り替え
停電時に、蓄電池を使用するためには「自立運転モード」に切り替えなければなりません。この切り替えには、人の手で操作しなければならない機種と自動切替ができる機種があります。
切り替えを手動で行う機器の場合、暗闇の中で切り替え操作を行う可能性があります。非常時に困らないように、設定切り替え方法を調べておきましょう。
最低限の電力使用に抑えよう
災害などで停電が発生した場合、停電時間が長時間に及ぶことが考えられます。なるべく長時間電気を使うためには、使用する電力量を最低限に抑えましょう。
電力使用を抑えるポイントは、熱を発生させる電気製品の利用時間を減らすことです。エアコン、電気ケトル、電子レンジの使用頻度をできるだけ減らせば、より長期間の停電に対応できます。
停電対策に有効な蓄電池選び
停電対策に有効な蓄電池を選ぶには、どのようなケースで蓄電池を使用するか考えるのが大切です。日本の停電事情を考慮して、適切な蓄電池を選びましょう。
災害の停電を想定する
日本では日常生活における停電はほとんど発生しないので、蓄電池を選ぶ際は災害時の停電を想定しましょう。停電解消に至る時間はおよそ3日程度です。蓄電池は常にフル充電されているわけではないので、最低減の電力使用で5〜6日程度をカバーできる機種を選びましょう。
導入する際は専門業者に相談しよう
蓄電池を導入する際は、自宅で使用する電力量を把握して、専門家に相談するのがおすすめです。良心的な業者であれば、災害時の使用を想定して機種選びをサポートしてくれます。
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